Wednesday, July 14

7月の徒然 ⑨



最近またまた、誤字脱字、多発です。
ブログのお引っ越しをしてからというもの、画像のアップロードや文字入力にも悪戦苦闘しています。
思わずぷっと笑ってしまうような漢字間違い、解像度の悪い画像、ごめんなさい。
昨晩、あまりにパニクって、密かに「もうブログやめるーーっ」ってわめいていましたが、しっかり思いとどまっています、この通り。



さて、先頃の旅行のエピソードを少し。
モニュメントバレーでの一泊の夜、9時前の日没を前に、ホテルの1階の屋外広場みたいなところでシャッターチャンスをうかがっていたところ、日本から観光で来ていらしたおじちゃん、おばちゃんたちとついうっかりお喋りして、シャッターチャンスが逃げていってしまったお話は既にしました。
でも、その事はわたしにとっては悔しい思い出ではなくて、なんかとてもいい感じの思い出、経験として心に残っているのです。

今朝、日々のトレーニングを終えて朝陽をじりじりと背中に受けながら家に帰ってくる時にまた、その時のことを思い出して考えてました。
わかりません、知りませんでした、と言えるってすごいなぁ。。。。と。

くだんの日没の時、えらく立派な三脚2台にいかめしいカメラを構えて被写体を凝視していたmoriちゃん、その横で足をぶらぶらさせて手すりに腰掛けてぼーっとしていたわたしが陣取る場所あたりに、日本人のおじちゃんおばちゃんグループがコンパクトデジカメを片手にやってきました。
と、ひとりの初老のおじさんがmoriちゃんに、「どうしてみんな、夕陽の方に向いてではなくて、背を向けてあっちばかり撮ろうとしてるんでしょうか?」と、ミトンたちを指差して尋ねてきました。
moriちゃんは、この場所ではミトンたちが有名な被写体であること、逆光と順光について簡潔に説明しました。
そうするとおじさんは「はぁ、そうでしたかぁ。わたしなんかは何も知らないものだから、すいませんねぇ。そうですかぁ。。。。」と言いながらグループに戻っていきました。
そして、他のおじちゃんおばちゃんたちに、「あの方がおっしゃるにはね、カクカクシカジカ、そういうことらしいですよ。」と説明を始めました。
そうすると、グループ内のおじちゃんおばちゃんが、各々にふらーっとわたしたちに近寄ってきては、ぼそりと話しかけたり尋ねたりするわけです。
とてもしっかりとした言葉遣いでもって、自らの無知も包み隠さないまっすぐな物言いをするわけです。

自らの使命に集中したいという気持ちを、隠さず顔に表すmoriちゃんに代わって、わたしがすすんでおじちゃんおばちゃん質問係を引き受け、そういうわけでシャッターチャンスは逃げていきました。
まぁ、よく言えば、わたしはお人好しのうっかり者なんです、常日頃から。


とっぷり日も暮れて、ミトンもおやすみ体勢に入った頃、その場を引き上げることにしたわけですが、わたしの中には何かとてもいい感じの気持ちの流れが漂っていることに気がつきました。
おそらく、おじちゃんおばちゃんたちには、わたしたち二人も日本から同じように観光で訪れてて、まぁ、ちょっと知ったげ写真を撮ってる、イキった「ワカゾウ」にしか見えなかったであろうに、そんなワカゾウたちに対してもあんな風に接することができることに、かなりショックを受けました。
しかも、「知らなくてすいません。」、「不勉強なものでお恥ずかしい。」なんて言えるんだもの、わたしは正直、ヤラレタ。と思いました。
わたしが歳をとって、おじちゃんおばちゃんの歳になった時、果たしてあのように若い人々に対しても敬意を持って接することができるだろうか、自分の無知をさらけ出すことができるだろうか、と自問しました。
自問の末に出てきた答えは、イエス、ノーではなくて、よし、そうなれるようにしよう!という気持ちでした。

老いてなお若し、おじちゃんおばちゃんグループに対して抱いた感想でした。



今日の写真は、焼き立てほやほや、昨晩焼いた白黒写真です。
昨日の写真に引き続き、日本に帰ってた時に撮ったものです。
父が生きていた最後の頃、同じ病室で、今は亡き旦那さんに献身的看病を施していた、言うなれば母の戦友であるおばぁちゃんの家です。
今は一人暮らしのおばぁちゃん、でも全然寂しくない感じが素晴らしい。
わたしの父が亡くなった3ヶ月後に、おばぁちゃんの旦那さんも亡くなり、今はそれぞれに伴侶を亡くした未亡人ふたりは、それから3年が経つ今も仲良くデートをして交流を保っています。
ふたりの未亡人に共通して感じ取れるのは、伴侶に対して尽くせる限りの精一杯の愛情を注いだという自負と、そこから生まれた満足感や充実感。
ふたりのつながりは少なからず、そこから湧き出るお互いへの敬意にもとづいているはずです。

わたしが未亡人になっても、現役バリバリの活き活きとした台所を保てるくらいに、わたしも強くたくましく、若く美しくありたいものです。




チャオ!