
アリゾナ州とユタ州の境界あたりに、モニュメントバレーという場所があります。
大昔に、地面の亀裂から隆起した土とも岩ともつかないようなものが、ひょっこりと鎮座している場所です。
写真に写っているのは、その形から、「ミトン」と呼ばれる岩たちです。
モニュメントバレーでは、一泊しました。
幸いにも、このミトンたちが真正面に見えるホテルに泊まることができました。
夕陽の時には、せっかくだからと、レストランや売店近くまで下りていき、カメラ片手に夕陽を受けて赤々と輝くミトンたちを眺めていたのでした。
でも、ついつい、観光で訪れていた日本のおばちゃんたちとお喋りしてしまってシャッターチャンスを逃してしまったので、朝陽の時には、部屋に留まってバルコニーで過ごしました。
朝陽を背に受けて、影となって浮かび上がるミトンたちをずっと、静かな気持ちで見つめてました。
このあたりはナバホインディアンの居住地区です。
これら、自然の不思議が大地に生み落とした神聖なる創造物に対して、インディアンたちは厳かに敬意を払いながら暮らしているのです。
恐ろしいくらいに濃密で、なのに、泣けてくるくらいに何か温かいものに包まれているような感じがする、そんな場所でした。