Sunday, January 23

1月の徒然 ⑰


(photo: hasselblad 500c & fuji 400nc/ 1枚1枚、丁寧にむしって食べたい。。。。えっ。)

今日はお花のおはなしを少し。

わたしが自分ですすんでお花を買うようになったのは、高校生の頃でした。
わたしは地元の町のど真ん中にある高校に通っていたのですが、だから、町の中心部にある繁華街を抜けて、自転車で学校に行ったり帰ったりしてました。

わたしがお花を買うのが好きだったお花屋さんは、とてもこぢんまりとしていて、繁華街の中心道路から横道に逸れたところ、「あら、こんなところにお花屋さんがあったのね。」というような場所にあるお花屋さんでした。
1ヶ月に1度か2度、学校帰りにのぞいたりしてました。
そこはもともと、わたしのお友達がよく行ってたお店で、そのお友達はとてもゴージャスだったから、そのお友達がお花を買う時は、それはそれはゴージャスな買い方をしたものでした。
でもわたしは、お小遣いは1ヶ月に5千円、好きなお店の洋服を買うためにお金をためておきたかったし(当時わたしが大好きだったのはここ。何ヶ月分かためなきゃ絶対に買えなかったから。)、時々はお友達とお茶もしたかったし、時々は毎週土曜日にひとりで行ってた美術館の常設や図書室の画集ばかりじゃなくて特別展示だって見たかったし、時々は駄菓子を買ってかえってこたつに入って相撲と緑茶でぱりぽりやりたかったし、そんなわけで、わたしがお花を買う時には「えっと、じゃぁ、それと、それを1本ずつください。」みたいな、そんな謙虚な買い方でした。
でも、そんな買い方でも、黒くて長い、気の利いたエプロンを巻いたおねぇさんは、さらっとシンプルに、でもとても愛おしくなるような包み紙とリボンの巻き付け方で「どうぞ。」と手渡してくれました。
余計なことは言わない、あれこれ世間話をするような感じじゃない、どちらかと言えばそっけない感じの店員さんばかりのお店だったけど、でもそんなお店自体のシンプルさも好きでした。

そして、そうやって買った小さな花束は(花束と呼ぶのもおこがましいボリュームだけど)、それを自転車の前のかごに入れて帰るあいだ、わたしをなんとも言えない贅沢な気持ちにさせたのでした。
限られた額のおこづかいの使い方のなかでも、もっともわたしを満足させるお買い物が、お花のお買い物でした。


さて、わたしがアメリカに来て残念に思うことは、割と、うん、まぁ結構な数、多岐に渡ってあるわけですが(もちろん、よかった、と思うところだってあるんですけど)、そのひとつが、わたしが好きだったお花屋さんのようなお花の売り方をする場所が少ないってことです。
それはきっと、地域にも依るんだとは思います。
わたしが住んでる場所は割と田舎なので、そんな場所ではそんな気の利いたお花屋さんなどないのです。
オースティンに住んでる時は、わりと近所に、ちょっと感じのいいお花屋さんがあってふらりとのぞきに行ったりもしました。
そう、ふらりと立ち寄って、花束になる前の新鮮なお花たちをこの目で眺めて選んで、「あれとあれをください。」って言いたいんです。
そういうちっちゃな贅沢があると、嬉しいんだけどなぁ。。。。と思ってる今日このごろです。


それでは、また。
チャオ。


(photo: hasselblad 500c & fuji 400nc/ ほぉらほぉら、食べたくなぁーるぅー。。。。だから、えぇっ、て。)

4 comments:

y_and_r_d said...

こんにちは。
花を買うのは、ちょっとドキドキする体験です。
花が飾れない我が家(猫が食べる・・・)なので
最近自宅に飾る花を買ったことがありませんでした。
でも安全に花を飾れるスペース作ったので
ひさしぶりに花を買いにいこうかと思っています。
tomilyさんと同じ気持ちになれるかも・・・。

akanée said...

バラは1輪でもゴージャスで色っぽいねー。ん?食べたいの?>m<
私はと言えば、花を買う、って余裕が全くないわ〜〜。
貧乏クサくてアカンね><;
一輪でもあると、全く違うものね。
そういえば去年、実用には使えないかも〜という白いポット(イランか何処かのもの、って書いてたっけ)を買ったの。
そこらに咲いてる花とか草をちょっといただいていけるのによさそう、なんて思って。
なのに、ポットは本を積んだ上に鎮座してるだけで今日に至る・・・(v_v;)
tomilyんのこのポストを見て、あああ!と思ったので
近々あのポットをいかしてあげよう、って思います。ありがとう。
(でも今って外に花が咲いてないなぁ・・・咲いててもとても小さいのばかりであのポットには無理そうやし><)

ふとし said...

花!!
最近やっと(今年になってようやく)私も花の良さが分かるようになりましたよっ!
と言っても、私の知識はまだ浅く、
朝顔と薔薇以外は判別ができません(*_*;
とんだ笑い話ですね・・・
格好付けて花束を買ってきた割に、
その中身は何も知らないという・・・笑
寒い今のうちに花図鑑を用意しなくちゃいけないですね。

tomily said...

>yさん、こんにちは。
そうですね、猫が家にいると、お花って買いづらいですね。
うちの場合は食べるというか、テーブルの上で暴れて花瓶を倒す、ということのほうが心配で。
でもたまに、意を決してお花を買ってくると、急にあでやかになったようなテーブルの上の眺めに嬉しくなるんです。^^

>akaneちん、うん、赤い薔薇、っていうか深紅の薔薇っていうのかな、これは一輪でゴージャス感漂ってるよね。
てゆか、一輪のほうがなんかいい感じ。
白いポットの話は、まったくakaneちんらしくて笑ってまうー!
でもそんなポットなら(どんなやろ、勝手に素朴で愛らしいものを想像してるんやけど)、野花とか、この季節やったら、ただのなんでもない枝だけでもかわいいんちゃうー?

>futoshiくん、まさに、この日記はfutoshiくんにお花の楽しみをお裾分けするために書いたものですよ。
ある時の青春期の少女が、どのようにお花を愛でたかという、そんな乙女心を知ってほしくて。
花図鑑などいらないと思います。
彼女と一緒に時々、お花屋さんに足を運ぶだけで良いのですよー。^^